
2011年のツアー戦も終了し、今年最後のイベント「FLOATERMASTERS CLASSIC」が2011年10月15日、茨城県霞ヶ浦の牛堀エリアにて開催されました。
F.B.I. FLOATERMASTERS CLASSICは、フローターマスターに並ぶF.B.I.の2大タイトルの1つであり、今年度の各トーナメントの優勝者及び前年度のフローターマスター/クラシック優勝者、ルーキーオブザイヤー、並びに今年度の年間ランキングから有資格者を除いた上位5名のみに参加権が与えられる栄誉ある大会。
選手が狙うのは『優勝』のみ。ポイントを稼ぐ釣りではなく、勝ちを意識した釣りをする選手たちがどのようなドラマを繰り広げるのか・・・。今年最後のイベントが幕を開けます。
~2011年クラシック出場者~
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<ノンオール艇:6:30 Start~14:30 weight in>
細貝浩一(年間ランキング7位)
(宮崎幸治(年間ランキング5位)・・・DNS)
<オール艇:7:30 Start~14:30 weight in>
長谷川和雄(年間ランキング1位:2010フローターマスター、第2戦牛久沼優勝、第4戦秋元湖優勝、第5戦霞ヶ浦(土浦)優勝)
藤井将之(年間ランキング2位:第1戦河口湖優勝、第3戦 桧原湖A優勝、桧原湖B優勝)
城川晃邦(年間ランキング3位:2010クラシック優勝)
川村俊明(年間ランキング4位)
富永裕一(年間ランキング6位)
栗本雅博(年間ランキング8位:2011ルーキーオブザイヤー)
真下桂一(年間ランキング9位)
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~大会の朝~
前日からの暴風が残る、当日朝。
受付時間は台風並みの暴風雨に見舞われたが、ノンオールスタート直前に雲の間から光が見えた。



地震の爪痕が残る道路。わずかな隙間から新しい生命。力強い。
今日の来客
以前優勝したときに来ていたシャツで験担ぎ(げんかつぎ)する真下氏。
歓喜の「あ~↑」となるか、失意の「あ~↓」となるか?
談笑する城川氏、真下氏
~当日の状況~
当日の霞ヶ浦は2日前まで大雨に見舞われたものの、水位は通常より10cm程度低い様子。
水温は24~26℃程度。
水色は良く雰囲気は悪くないものの前日から吹き荒れる南風(予報では10m)により、北側への移動が完全に制限されました。また霞ヶ浦では5団体ほどの大会が行われていたとのことで、人気エリアである牛堀周辺には多くのボートが並び、混雑した中での釣りとなりました。

準備にも緊張感が漂う


ノンオール艇の細貝氏。(ピンボケですみません)
準備する長谷川氏(2010,2011マスター)、城川氏(2010クラシックチャンプ)。
~AM6:30、ノンオール艇スタート~
ノンオールの細貝氏。
準備しているロッドは一本。
リグは自身考案のオリジナルリグ。朝もやのなか横利根方面を目指す。
スタート前からまったく迷いがない。
~AM7:20 オール艇 スタート前の様子~

今年のクラシック出場者はグレーのポンツーンが多い。・・・なんだか地味だ。。。
栗本氏の新艇 アウトキャスト ディスカバリー9。
フレームはアルミ、インナーがPVC。軽く、扱いやすそうなポンツーン。
~AM7:30 オール艇のスタート~
強風を考慮してか、妙技水道方面を目指す富永氏と真下氏以外はスタートエリア周辺に留まる。
やがて強風は徐々に収まり、秋の陽気に包まれた。


2011フローターマスターの長谷川氏は朝一から全開!
スタートから一時間で既に入れ替えを行い、その勢いは止まらない。
スタートエリアのアシの様子

じゃかごを攻める真下氏

昼過ぎ、矢板をフリップで攻める藤井氏(私です)。
こういうことをしているときは集中が切れている時・・・。
~ウェイイン~
秋の大会らしく、魚を持ち込んだ選手の釣り方は実に多彩で個性あるものでした。
栗本氏、キロフィッシュをウェイイン
優勝は2位の川村氏になんとトータル10gの僅差で細貝氏がビッグタイトルを獲得!
今大会ではドロップショットリグ(ブレードを付けてアピール度を増したもの)により、混雑する横利根川の護岸でアベレージを越えるグッドサイズで入れ替えを行い、見事クラシックチャンピオンの栄冠に輝きました。
ノンオール艇で他の選手を脅かし続けて、はや6年。本当におめでとうございました。
さて、、、気になるパターン解説です。
クラシックでは参加選手全員がプラクティスから当日の釣りまで詳細に語ることになっており、それぞれの思惑も含めて当日の動きを詳細に語っていただきました。
NFの選手にとっては苦痛ですが、実力者揃いのため結果は紙一重。優勝にこだわり勝負を賭けて見事に散ったと解釈してください(笑)。
それでは、優勝の細貝氏から、、、
◎優勝:細貝浩一 3本 2175g
「大会前から、当日は横利根川で行くことを決めていました。釣ったのは横利根川の護岸を1mおきくらいにひたすらフォールで狙うといった釣り方で5本キャッチしました。使ったルアーはマイクロクローラーのダウンショットリグ。霞ヶ浦ではライトリグが通用しにくいイメージがあって、アピール度を増そうと以前から試行錯誤していました。2年ほど前に始めたオリジナルリグが割りと良い結果を出していたので今回もこのリグで通しました。」


必要最小限に絞られた装備。これもフローターの醍醐味
当然、プラクティスで数名の選手が風雨対策として横利根をバックアップにしようとしており、数は釣れるが500gほどの魚しか釣れないと思われた横利根川でなぜ細貝氏にはキーパーばかりが釣れたのか・・・?
普段から多くを語らない細貝氏。パターン解説もシンプルでしたが周囲からの質問でその答えが徐々に明らかになっていきました。
違い1・・・『オリジナルリグ』
写真で見せられないのが残念ですが、マイクロクローラーの頭部分にスピナーベイトのブレードを装着。得意とするライトリグに手を加えてアピールを増した。数名の選手が「プラではシャローに差したバスのサイズが良かった」と話していたが、中層のバスに良いアピールになったのでは?
違い2・・・『縦の釣り』
護岸を流す陸っぱりもサイズが小さい様子でしたが、「テクトロ」に見られるように護岸では横の釣りが主体。細かく刻む縦の釣りが違いを生んだのでは?
理由はともあれ、このリグの効果は結果が物語っているので、興味ある方は細貝氏に聞いてみてはいかがだろうか。
◎2位:川村俊明氏 2本 2165g
川村氏らしく「キッカーを入れる釣り」を今大会も実践。プラクティスではスピナーベイトと5’センコーでシャローをチェック。結果、当日は本湖の石積み堤防の先端近く、2m強にある沈み物に対し、チョンパーズのフラグラブ5‘のジグヘッドを石積みに向けてキャストしダウンヒルで探る「ブレイクコロコロ」(筆者談)で、キッカーとなる1600gをキャッチ。同ポイントにタイミングを変えて入りなおし1本追加した。チョンパーズのフラグラブをこよなく愛する川村氏。にんにくフレーバーが強烈なこのワームをおかずにしてご飯を食べているとかいないとか・・・。今回、毎年恒例の「優勝者を予想するトトカルチョ」で出場者は『愛用しているルアー』を持ち寄ることになっており、当然のようにこのワームも含まれていました。
3位:栗本雅博 3本1950g
スタート前から「スタート前のアシを横利根に向けてダラダラと流します(通称:『馬鹿流し人生』)」の言葉通りスタート直後からアシ流しを実行。バイトがなく迷いが生じたものの、「(同エリアで)藤井さんが釣っているのが見えたので、このエリアに魚はいると信じた」と同エリアのアシを流すこと数回、待望のキロフィッシュをキャッチ(4‘ヤマセンコー)。その後、何往復かするも後が続かなかったものの、エリアは変えずに緩やかに深くなる沖で得意とするクランキング(ブリッツDR:金黒)で終了前に連発してリミットメイクしました。「シャローにいる魚がずっとルアーを追いかけてくるイメージでした」とのこと。
大型のポンツーンボートを入手し2日間のプラを行い、自身がホームとする洲の野原や妙技水道に行く予定だったものの強風で断念。クランクでの粘り、お見事でした。
◎4位:長谷川和雄氏 3本1940g
プラでは動ける範囲すべてのエリアをチェックし、大雨直後だったことから川を中心に組み立てたがサイズが小さかったとのこと(当然のように相当な数を釣っていた様子)。本番では、浮いている魚、スーパーシャローに絞り、水面~50cmまでを勝負の場と決めてラトリンログ、ベントミノー、プロップマジックの3種をローテーション。朝の一時間で既に入れ替えを行い、相変わらず呆れるほどの勢いで釣っていました。最も反応が良かったのはラトリンログのリッピング。ダイブさせて浮き上がるときにバイトが多かったとのこと。今回はキッカーに恵まれなかったものの、今回もフローターマスターらしい釣りを見せてくれました。


◎5位:藤井将之氏 3本1760g
プラのときは牛堀、麻生、妙技、常陸利根川、夜越川など広範囲に動き回るもキャットのバイトのみ。大雨の影響からか流れのあるスタートエリアと妙技水道のアシには生命感があって、流れの当たるアシに強いアピールの水面系ルアーを流れに乗せると反応があって、前日は3本4kgという出来すぎの釣果。当日は予想通り流れが止まっていたのでいろいろ迷い・・・と言っても打つ手もなく、昼前までスタートエリアのアシをジャークベイト(リップライザー110)のリッピング、沈み物のスポットだけドロップショットで往復して600g。昼過ぎにブレイク下の沈み物をじっくり釣って600g弱の魚を3本(3’パワーホグDS)釣って終了。

◎NF?:城川氏
プラでは、牛堀エリアでは撃ち物、巻物を一通り試してテトラやエリ網、杭などシャローから少し落ちた縦ストで反応。横利根ではサイズが伸びずMAX2kgくらいと予想。当日は風が当たる東岸を中心に釣り昼過ぎまでノーバイト。ジャカゴエリアで少し深くなるところに沈んだ何かで推定1500gをキャッチ(5gテキサス)。帰着して上陸の際に転倒。数名が見守る中、計量前の魚も水の中へ。。。(そのときフックを足に刺すなど重なる不運に見舞われました)。
◎NF:富永氏:
プラでは妙技水道でアシ際にエビや小魚が多く好感触(47cmキャッチ)を得ており、優勝ラインは4kgと強気の予想。当日は妙技水道までの長距離移動を敢行し、センコー、グリフォンゼロ、D-ZONE3/8ozをローテーションするも撃沈。

◎真下氏:
プラは3回。常陸利根川で950、1200gの2本。妙技水道で600g、横利根川で500,500,450g。フォールスピードで違いが出るためウェイトを調整しながら出した答えは3.5gテキサスの3’パワーホグ。当日、良いエリアはプレッシャーが高くなることを予想し、妙義水道までの人が少ない広いフラットの浅いアシに点々といる魚を拾い釣りする作戦。
・・・で撃沈。

参加された皆さん、お疲れさまでした!
さて、トトカルチョの結果は井上氏が見事的中!
出場者のお気に入りルアーが揃った豪華セットをお贈りします。おめでとうございました。
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これで2011年度のF.B.I. FLOATERMASTERSトーナメントが全て終了しました。運営に携わった皆さん、出場された皆さん、本当にお疲れ様でした。今年は新規に参加された方々も多く、新旧様々な活躍がありました。
また来年も「楽しく」「真剣に」フロータートーナメントを開催しますので、皆さんとまた元気に会えることを楽しみにしています。興味のある方々は気兼ねなくご参加ください。
バス釣りのシーズンはまだまだ続きます。
それでは良い釣りを!! 
~結果~
優勝:細貝浩一 3本 2175g
2位:川村俊明 2本 2165g (BF:1600g)
3位:栗本雅博 3本 1950g
4位:長谷川和雄 3本 1940g
5位:藤井将之 3本 1760g
以下NF
【F.B.I.事務局】





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